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小児歯科の定期検診

Routine pediatric dental checkups

小児歯科の定期検診

乳歯が生えて、すべて永久歯に生え変わるまでの時期(12歳くらいまで)は、口腔内や顎の骨格が目まぐるしく変化します。この時期は、健康な永久歯と顔の骨格を作る大切な時期でもあり、乳歯は、永久歯の形や質、歯並び、発音、顎の発達や体の発育など、のちの成長に大きく影響を与えると考えられています。そのため、この時期の適切な口腔管理(むし歯予防)は、その後のリスクのコントロールにもつながります。当院では、むし歯予防を目的とした定期検診だけでなく、乳歯の重要性に着目し、大切な乳歯を守るための適切なケアをさせていただきます。
幼児から小児の時代に健全な乳歯で過ごすことこそ、今後の長い人生を支える永久歯と上手く付き合っていく鍵になります。「いずれ生え変わるから」といって乳歯のむし歯を放置せず、ぜひ定期検診に連れてきてあげてください。乳歯はむし歯になると進行が早いので、3カ月ごとの検診をお勧めします。

乳歯のむし歯が及ぼす悪影響

永久歯の質
乳歯のむし歯を放置すると永久歯の色が黄色く変色したり、乳歯の横から永久歯が生えてきたりすることがあります。むし歯は早めに治療し、乳歯の横から永久歯が生えてきた場合は、早めに乳歯を抜きましょう。
歯並び・かみ合わせ
乳歯のむし歯がひどくなり、早い時期に抜けてしまった場合、永久歯の歯並びに影響を及ぼすことがあります。かみ合わせが悪くなり、顎の成長や発育にも悪影響が出てくることもあります。むし歯だけでなく、このような歯並びやかみ合わせの問題も、生え変わり時期に簡単な装置である程度改善することができます。
身体や発育にも影響
むし歯によって咀嚼能力が低下し、それにより身体や発育などに影響を及ぼす可能性が高まります。

幼児から小児期に、歯みがきや正しい食習慣など基本的な保健習慣を身に付けることは非常に重要です。保護者の方がむし歯の早期治療や定期的な歯科検診を心がけることで、お子さん自身に「歯を守るケアは当たり前」という意識が育まれ、大人になってからも歯を守ることにつながります。

定期検診のメリットと目的

忙しい毎日の中、お子さんのお口のケアを完璧に行うことは、簡単なことではありません。定期検診では、歯科医のプロの視点からチェックが受けられるため、どこにリスクがあるのかを的確に把握することができます。日頃のケアのポイントや歯を守るための知識などをお伝えしたり、不安・疑問などにお答えしたりする機会にもなります。むし歯が見つかった場合でも、定期検診の中で早期発見・治療することができれば、お子さんの負担も最小限に抑えることができます。また、継続して通っていただくことで成長過程が観察でき、顎の成長や歯並びも含めてお口の中をトータルで管理することが可能です。

お子さんには

  • 歯科を身近に感じてもらう
  • 上手な歯みがきを習慣づける
  • 歯のクリーニングとフッ素塗布

保護者の方には

  • 乳歯の大切さをご理解いただく
  • 仕上げ磨きのポイント
  • 食生活の指導やアドバイス
  • ご自宅でのフッ素塗布

むし歯の原因を特定する検査

むし歯は、「むし歯菌」「糖分」「歯の質(むし歯へのなりやすさ)」の要素が揃うことで罹患し、この3つが揃う時間が長いほど進行しやすくなります。このバランスは人それぞれで、むし歯になる「本当の原因」が分かれば、より効果的にむし歯予防ができます。

むし歯の原因を特定する主なチェック(検査)項目

  • 口腔内検査(歯や歯ぐき、歯並びなどを診ます)
  • 唾液の分泌量(唾液の量が少ない人は、むし歯になりやすい傾向にあります)
  • むし歯菌の数(ミュータンス菌、ラクトバチラス菌をチェックします。むし歯菌が多い人は、むし歯になりやすい傾向にあります)
  • 唾液の緩衝能(むし歯の原因となる酸を中和する力です。唾液の中和力が弱い人は、むし歯になりやすい傾向にあります)
  • プラークの蓄積量
  • 飲食の内容や回数
  • フッ素の使用状況

など

定期検診の主な内容

検査によってむし歯になる原因を調べ、一人ひとりのにあったケアをご提案します。一般的には以下の内容を実施します。

歯科医及び歯科衛生士によるブラッシング指導

お子さんがどのように歯みがきをしているかをチェックし、磨き癖や間違った磨き方を修正して正しく磨けるように指導していきます。保護者の方に対しても、お子さんの歯みがきの仕方や、仕上げ磨きのポイントなどについてご説明します。

PMTC:
Professional Mechanical Tooth Cleaning
(専門的機械歯面清掃)

普段の歯みがきで落とせない歯垢(プラーク)や歯石を専用の機械を用いて丁寧に除去します。

フッ素塗布

むし歯に負けない歯を作るために高濃度のフッ素を定期的に塗布します。フッ素には脱灰(歯が溶ける)作用の抑制、再石灰化の促進、細菌の静菌・殺菌作用があります。乳歯、永久歯ともに生えたばかりのころはフッ素を取り込みやすく、この時期に塗布すると効果的です。

シーラント

むし歯になりやすい奥歯の溝をフッ素成分配合の歯科用樹脂で埋めてむし歯を予防します。

食事や生活習慣指導

むし歯になりにくい食事や間食の摂り方、歯みがきのタイミングなどについて、丁寧に指導いたします。

歯並びや不正咬合の
チェック

様々な要因で歯並びやかみ合わせに不調和が生じることがあります。「指しゃぶり」や「口呼吸」、「怪我」などが原因になることもあり、これらを早期にチェックし改善していきます。

当院ではお子さんに楽しみながら歯の定期検診に通っていただくため、様々な工夫を取り入れています。また、保護者の方が質問しやすいように明るい環境づくりを心がけています。

痛くなってからの歯の治療は大人でもつらいものです。日頃から予防のために通院していれば、むし歯になる危険性が低くなりますし、万一むし歯になったとしても軽度で短時間の簡単な治療ですみます。しばらく歯科検診に行ってないお子さんや、歯医者さんにあまり行ったことがないお子さんには、ぜひ定期検診をお勧めいたします。